世界初のAIを搭載したルームディフューザー、Scentee Machinaを開発するScentee株式会社 服部さんが香りの世界に挑む理由

本日は世界初のAIを搭載したルームディフューザー、Scentee Machinaを開発したScentee株式会社の創業メンバーである服部雄也さんにインタビューをしました。

−今の活動を教えてください。

「香り」を軸に様々なプロダクトを開発しているScenteeという会社の創業メンバーとして働いています。

−ベンチャーで働こうと思ったきっかけはありますか。

はい。僕は元々チアをやっていたんです。全員男のチアです。そこで大学4年間は情熱を燃やしていて、全員男のチアリーディングで世界をアッと驚かせた経験があるんです。クレイジーだと言われながらも実際にパフォーマンスで世界を認めさせたという経験が自分にとって大きくて。もう一回、世界を舞台にしたいという思いがありました。

一旦チアは区切りがついて、これからはビジネスの場でチャレンジしたいとなった時に世界に挑めるようなことがやりたいというのが1つ軸としてありました。もう1つは、すでにそれが達成されているようなところではなくて、チアのように自分たちで作っていけるところ。かつ、欧米のコピーではなくて日本発のプロダクトとして世界に挑んでいけるところ。

僕が就活をしていた時はSansanがど真ん中だったので、新卒ではSansanに入りました。そのうちSansanも成長して安定してきて、自分の命をここで使わなくても多分Sansanは世界を変えていくし、それくらいの会社になったので。じゃあ、日本のために自分の命をどこに使うかということを考えた時に、今の会社を立ち上げるメンバーに出会ったというのがきっかけです。

Scenteeはまだ世にないプロダクトを自分たちで一から作りあげて、それで世界にチャレンジしていく。それで世界をアッと言わせる。その思いがあるメンバーと出会えたのが大きかったですね。「世界を驚かせたい」というチアの時の原体験が大きいのだと思います。「もう一回あの表情が見たい」という感じです(笑)

−Scenteeで働く原体験となったチアリーディングで「世界をアッと言わせた瞬間」は、どう感じましたか。

結構悔しいことが多くて。自分は日本がすごい好きなので、世界で日本のプレゼンスが下がっていくのが悔しかったんです。でも、(チアをやっていた時に)「やっぱり日本人すごいね」「さすが日本人だね」「クレイジーだね」と言われたのがすごい嬉しくて、その時日本のプレゼンスの向上に命を使っていきたいと思いました。それは全部に繋がっています。Sansanにも、Scenteeにも。

「男がチアをする」ということについて、笑われながら、非常識と言われながら、でもちゃんと結果で示せた背景には反骨精神がありました。まだ世にない常識を自分たちで作っていって、それを当たり前にする。チアの時は「男がチアをする」という新しい常識を作ることでした。ビジネスだったら新しい市場を作ることです。Sansanは名刺管理という市場を切り拓いたし、Scenteeだったら香り×IoTを作ろうとしてます。

−もともとチアリーディングをやろうと思ったきっかけはなんだったんですか。

もともとはずっと野球少年で、高校までずっと野球をやっていました。甲子園目指してやっていて、「服部と言ったら野球しかない」という感じだったんです。なんですけど、最後の冬に練習をし過ぎてケガをして、もう野球をできない体になってしまって。その時、死ぬ程辛くて。苦しくて、自分の生きる意味を失ったくらい絶望しました。でも、そこから這い上がって早稲田に行って、新歓(新入生歓迎会)でチアを見たんです。もうスポーツはやらないと心に決めていたのですが、心の中の火が燃えたぎってきて、もう一回これで日本一目指したい、世界まで行きたいと思ったんです。それでチアに決めました。「これだったら世界が狙える」「野球の時に成し遂げられなかった日本一を、もう一度これで目指したい」と思ったのがきっかけですかね。「このままじゃ死ねないな」と思いました(笑)

−チアリーディングを通じて世界を驚かせたい、と。

そうです。その時がちょうど東日本大震災のすぐ後で、その頃から「日本を元気に、世界を笑顔に」というビジョンを掲げてやっていました。自分たちの自己満足じゃなくて、パフォーマンスを見た人が「明日から頑張ろう」と一歩踏み出せるような、そんなパフォーマンスをしようと思ってずっとやっていました。ビジネスだけじゃなくて、そういった活動を通じても世界は変えていけると思いましたし、日本も少しずつ明るくしていけると思っています。最初は自分が悔しくて、「自分が日本一になりたいから」でやってたんですけど、途中からはそれは「もっと自分たちのチアを通じて日本を明るくしたい」という思いに変わっていきました。その視座の転換がありましたね。

−服部さんのお話をお伺いしていると「日本一になりたい」「日本を明るくしたい」「世界を驚かせたい」というのがまず先にあって、それを実現するための手段が大学時代はチアリーディング、新卒の時はSansan、そして今はScentee、というような印象を受けます。

そうですね、確かにその思いは一貫していますね。仕事だけじゃなく、僕は「自分の命をどこに使うか?」ということを常に考えていて。そうなった時、今の自分にできる範囲で一番インパクトのあるところに命を使いたいと思ったんです。

−「命をどこに使うか」ということについて、そこまでこだわるのはなぜでしょうか。

先程少しお話した、高校野球での挫折が原体験としてあるからだと思います。大げさだと思うかもしれませんけど、その時は生きる希望ないなと思って、学校にも行けずに引きこもってしまったことがありました。その時に、本気で死と向き合いました。その体験は自分にとってとても大きかったです。そこから救ってくれたのが、僕の場合は早稲田でした。そこから、意識ある間はずっと勉強し続けて、毎日15,6時間くらいですかね。会話の仕方を忘れるくらい勉強しました。それでなんとか合格できて、そこでもう一回頑張って生きようと思えたんです。

−世界を驚かせる手段が無数にある中で、Scenteeを選んだ理由はなんですか。

どの会社を見ても欧米でやってるもののコピー版ばかりの中で、自分たちで0からモノを生み出す人たちはものすごいかっこいいなと思って。自分たちで生み出したもので世界に挑んでいく、それで新しい市場を作っていく。風に乗るのではなくて、自分たちで風を起こしていく。そういう生き方をしたいと思ったのが大きな理由ですかね。

五感の中でも、嗅覚だけはまだ未開拓な領域なんです。Appleがとれなかったのは味覚と嗅覚で、よりポテンシャルがあるのが嗅覚。そこにイノベーションを起こしていきたいという気持ちがあります。

−Scenteeを通じてどういう世界を作っていきたいですか。

「日本やっぱりすごいね」「まだまだ捨てたもんじゃないね」「さすが日本だね」と世界に言わせたいです。今はそれしかない。それが今たまたまこのプロダクトであるだけで、これからどんな活動をするにしてもそのビジョンに向かってやっていきたいです。日本に希望を持たせたい。それは震災後に「日本を元気に、世界を笑顔に」をビジョンに掲げてチアをやってきた経験も繋がっています。

日本を明るくする1つの要素として、香りがあると思っています。香りがある空間を通じて、人々を明るくしていきたいです。

服部雄也
Scentee株式会社創業メンバー。早稲田大学商学部卒。
大学時代、男子競技チアリーディング部SHOCKERSへ入部。
2015年チアリーディング全国大会優勝。引退後は日本代表として世界一を経験。
Sansan株式会社を経て今に至る。
【Scentee Machina】公式ECサイト:https://scentee.shop/