頭に浮かんでくる考えを観察することで古い思考パターンを捨て去る。勝手に生まれてくる思考に振り回されない生き方

思考は自分の意志と関係なく勝手に生まれてくる

目を閉じて、ただ座る、ということをしたことがあるでしょうか。されたことがない方は、一度してみるとよくわかるかもしれません。自分の意思とは全く関係なく、何かしらの思考が湧いてきます。あるいはされたことがない方でも、シャワーを浴びているときは勝手に色々な考えが浮かんできませんか?

私達は普段、自分の意思であれこれの選択をしていると考えていますが、実際のところ私達の頭に生まれてくる思考というのは私達の意思によって生まれるのではありません。私達の自由意志によって生まれるのではなく、これまで考えてきたことをもとに自動的に生まれてきます。

「Aという状況に直面した際に、Bという思考が生まれる」といったように。生まれてから20年間ずっとネガティブなことを考えてきた人の頭にはネガティブな思考が生まれる確率が高いですし、いつもポジティブなことばかり考えている人にはポジティブな思考の生まれる確率が高いです。

私達の頭に湧いてくる思考はこれまで私達が考えてきたことの因果律に基づき、自動的に生まれます。そしてその思考が、私達を苦しませたり楽しませたりする感情を生み出すのです。

思考を観察する練習で古い思考パターンを捨て去る

しかし、この思考と感情のカラクリを頭で理解すれば私達が思考と感情に振り回されることがなくなる、というわけではありません。頭で理解しただけではこれまでに自分が作り上げてきた条件付けられた思考パターンは変わりません。思考の観察を実践しなければ、プログラムされた思考パターンを打破することはできません。

瞑想をしていると次から次へと様々な思考が、自分の意思とは全く関係なく生まれては消えていきます。脳はなんとかして刺激的な情報をインプットしたい、という衝動にかられていますから(たとえそれが自分を苦しめるようなことでも)、会社で褒められたことや、気になる異性とした会話や、面白いことを言って人を笑わすことができた時のことや、知り合いが言っていた自分に対する悪口のことなど、とにかく脳に刺激を与えてくれそうな思考が沢山湧いてくるのです。

脳は自分が楽しむか苦しむかは関係なく、とにかく刺激的な情報を求め爆走するという性質を持っているようです(ネガティブな思考というのは、とても刺激的です)。

勝手に生まれてくる思考を観察することで、「ああ、この思考また生まれてきたな」「ああ、今までずっとこんな考えにとらわれていたんだ」といったように自分の思考パターンが段々とわかるようになってきます。観察することによって自分がどんな思考にプログラムされているかを認識することができます。

そして、認識することによって今まで絶対的に正しいと思っていたその思考パターンを手放すことができるようになります。勝手に生まれてくる思考を、まるで海岸に押し寄せては引いていく海の波を見ているような心持ちで眺められるようになれば、頭に浮かんでくる考えに振り回されるようなこともなくなるでしょう。