「自分の意見」にしがみつくのをやめる

「仕事で成長するのは大きな仕事を任された時」?

先日、仕事で打ち合わせをしていたところ、ある女性がこのような趣旨のご発言をされました。「仕事で成長するのは、大きな仕事を任されてなんとかそれをやり切った時。細かく指示して丁寧に仕事を教えてほしい、なんていう若者たちの気持ちがまったくわからない!」と。

おそらく彼女は高度経済成長下の日本で沢山の大きな仕事を任され、そういった大きな仕事を通じて結果を残し、今の社会的地位を手に入れたのでしょう。昨今の草食系男子に代表される野心なき若者たちの気持ちがまったくわからない、とのことでした。

自分の物の見方にとらわれることで見えなくなる道

ところが、「仕事で成長するのは大きな仕事をやりきった時である!」という考えにとらわれてしまうと、そうでない場合において人間が仕事を通じて成長する場面や、大きな仕事を経験する以外のことで仕事において成長する方法、そもそも仕事を通じて成長したいなどとは思っていない人の気持ちといったものが見えなくなってしまいます。

ある程度の規模の会社ともなれば少なからず異なった仕事観を持つ人間が存在しますから、彼/彼女らとともに働く際にも支障をきたすこととなってしまうでしょう。自らが第一線で働いていた時には通用した考え方が今の時代には全くそぐわないという事もありえますから、「自分の考え」にしがみつくことにはあまりいいことがありません。「自分の考えに合わない人間は、全員間違っている」という先入観にもつながってしまいます。

固定化された世界観を捨てることで可能性を広げる

大体においてほとんどの人間は「やっぱりなんだかんだ言って、自分の意見が一番正しいのだ」と思っていますから、ある人の正しさとある人の正しさが対立し不調和を引き起こしてしまうのでしょう。

これは仕事に限らず、あらゆる先入観を捨て去り、ありのままに人の話を聞き、ある出来事を見つめ、何の価値判断も介入させずに1つの事象をただ観察しているとこれまで全く想像していなかった世界が開けてきます。

それは新しい仕事の話かもしれませんし、物の見方の広がりかもしれませんし、人との出会いかもしれませんし、何らかの啓示かもしれません。自らの脳内に築き上げられたあらゆる観念を捨て去り、一瞬一瞬を新鮮な気持ちで送ることで、人生が思わぬ展開を見せることがあるかもしれません。