相手を尊重し傷つけずに自分の意見を伝えるアサーティブコミュニケーション!トレーニング方法も含め解説

相手を尊重し傷つけずに自分の意見を伝える「アサーション」というコミュニケーションスキルがあります。

アサーションとは

アサーションとは相手を傷つけずにしっかりと自己主張できるコミュニケーションスキルのことです。自分の気持ちと相手の気持ちの両方を大切にしつつ自己表現する方法です。その場にふさわしい形で自分の気持ちを正直に相手に伝えることで、周りの人とのコミュニケーションを円滑にすることができます。アサーション力があると、自分の気持ちに気付き、無理をすることなく相手の気持ちも尊重したコミュニケーションが可能になります。

アサーションの発祥地

発祥はアメリカです。人種が違い価値観が全く異なる人間の集団である国において、自分の意見をうまく表現できない人へのアプローチとして1950年代に行動療法と呼ばれるカウンセリング手法から生まれました。黒人への人種差別問題や女性への差別撤廃にも影響を与えたと言われています。コーチングにしてもそうですが、コミュニケーションに関する手法はアメリカで生まれることが多いようですね。

アサーションにおける3つのコミュニケーションタイプ

アサーションではコミュニケーションタイプを3つに分類しています。

アグレッシブ(攻撃的)タイプ

アグレッシブタイプとは自分の考えを主張し他者を攻撃するタイプです。理由を聞かずに相手を叱責したりミスや悪いところを見つけて攻撃します。他者を否定する傾向が強いようです。

ノンアサーティブ(非主張的)タイプ

ノンアサーティブタイプは自分のことを後回しにし他者を優先させることが多いタイプです。自分の意見を主張できず人に合わせることが多いため、ストレスをためがちなようです。

アサーティブタイプ

アサーティブタイプは自分と他者双方の気持ちを大切にするタイプです。正直に自分の気持ちを伝え、かつ相手の気持ちも尊重しコミュニケーションを取るため他者と信頼関係を築くことができると言われています。アサーションでは理想的なコミュニケーションの取り方とされています。

ちなみに私は、以前受けた性格診断のテストでは「自己主張」が9段階の1で、それは100人に4人の最も自己主張をしないタイプに属します。上記分類ではノンアサーティブなようです。

アサーティブコミュニケーションのトレーニング

アサーティブなコミュニケーションを取るためのトレーニングを2つ紹介します。どちらも自分の心がけ次第で出来る、簡単なものです。実際にやってみてどんな変化が生まれるのか、実践してみると面白そうですね。

I メッセージを使う

「私は~と思います」と「私」を主語にして自分の意見や気持ちを伝えることです。I メッセージを使うことで、

  • 相手を責めるような印象を避けることができる
  • 自分の意見や気持ちに自覚的になることで、それを客観視できる
  • 自分の意見や気持ちに自覚的になることで、それを客観視できる
  • 発する言葉に責任感が生まれる

というメリットがあります。例えば、下記のような例が考えられます。

  • 「それは間違っている」 → 「私の考えは、あなたの考えと違います」
  • 「その言い方じゃわからない」 → 「私は今の説明では理解できませんでした」
  • 「そんなこと言うなんて、ありえない」 → 「そう言われると、私は悲しい」

DESC法

DESC法とは、相手の感情や勢いに流されることなく、自分の主張や感情を相手に上手く伝える技術のことです。自分の要望が相手に伝わりやすくなります。

  • Describe(描写する):状況を客観的に描写する。感情を入れずに事実を語る Ex) 「15分の遅刻ですね。」
  • Express(表現する):自分の気持ちを率直に表現する。攻撃的にならないように注意。 Ex) 「連絡なく遅れると、心配になります。」
  • Specify(具体的に提案する):具体的な解決策を提案する。命令や強制になると相手の反発を買い、信頼を失うことがある。 Ex) 「これからは時間通りに来るか、遅れる場合は連絡をいただけませんか?」
  • Choose(選択する):相手が要望を受け入れた場合と受け入れなかった場合の自分の行動を選択する。その際、Specify(具体的な提案)が拒否された場合のことも想定する必要がある。 Ex) 「時間通りに来ず、連絡もいただけないなら別の方にお願いすることを検討しなければなりません」

アサーションで大切なのは言葉を発する時の心持ちと言い方

このように表現方法を変えることによって、受け手の印象は変わると思います。それに加えて、私が大切だと思うのはその言葉を発する時の心持と言い方です。表現方法を工夫しても心の奥底で相手を攻め立てているようであればそのエネルギー波的なものは相手に伝わるでしょうし、言い方としても表出されます。

「私の考えは、あなたの考えと違います」と大声で怒鳴っている人ととても穏やかかつフラットに「私の考えは、あなたの考えと違います」と言う人では発している言葉は同じでも受け手の印象が異なります。

テクニックは土台が固まった人が使うことによって有効に活用されるのだと思います。テクニックは何かを実現するための道具、包丁のようなものでして、適切な使用法がわからなかったり、その道具を使うに相応しくない人が使うとバグが発生したり、危険であったりととにかくいいことがないと思います。そしてそれはアサーションに限らず、他のあらゆるテクニックについても言えることだと思います。